鮮度と保存



 コーヒーの賞味期限
コーヒーは、生豆の状態では何年も日持ちします。(多少枯れますが)
しかし、焙煎すると一ヶ月くらいで香りが落ちてしまいます。
粉にすると1週間しか持ちません。
これは焙煎豆が香りのもとである炭酸ガスを放出するからです。

コーヒーは香りも大事ですから、良い香りが出始める焙煎後3日目位から、 香りが落ちる1ヶ月位までが賞味期間ということになります。
 買うときの注意
カップ1杯の豆の量はドリップで10〜13g、エスプレッソなら6〜8gです。
飲むペースと買いに行く頻度を考慮して、一回に買う分量を決めましょう。

コーヒーミルを持っているなら豆で買いましょう。
日持ちするし、挽き立てを飲むのが一番おいしいからです。
しかし、朝忙しいときやミルの性能がよくないときは、必要な分だけ粉で買ったほうがよいでしょう。

焙煎後の流通経路が短いほど、鮮度のいい豆が買えますから、 大手メーカーよりも小回りのきく自家焙煎店のほうが有利といえます。
しかし、コーヒーの味自体は豆の質や焙煎技術に左右されるので、 「新鮮でまずい」がいいか「ちょっと古くてもおいしい」がいいかは、自分で考えてみましょう。
焙煎がヘタな自家焙煎店だってあるのです。
 保存する
品質の劣化の原因は豆から炭酸ガスが放出されるためで、保存の目的は炭酸ガスを抑えることです。
具体的には空気を遮断したり、低温にします。

お店でしてくれる真空包装や窒素充填、脱酸素剤などは空気を遮断しますが、開封したら効果がなくなります。 保存が必要なら開封しないことです。

真空包装は、ごくわずかでも空気が残っていると炭酸ガスが発生し、袋はすぐパンパンに膨らんでしまいます。
こうなると効果はありませんし、爆発しそうでコワイです。
普通は豆を2〜3日放置して、ある程度「ガス抜き」をした豆を真空包装します。

脱酸素剤はその名の通り酸素を吸着しますが、効果が現れるのが遅く、最初は袋が膨らんでしまいます。
また、良い香りまでも吸着してしまうのがネックです。

丸いバルブのついた袋も有効です。
袋の中のガスを外に出し、外の空気は袋の中に入らないようになっています。
ただし、空気を完全に遮断することはできません。
ガスが多く出ると袋が膨らんでしまいますから、袋を押してバルブからガスを逃がしてやる必要があります。

買った豆の袋が膨らむのは炭酸ガスのせいで、粉にするとさらに多くのガスが出ます。気温が高い夏はなおさらです。
湿気も大敵ですから、いくら作業動線上にあっても水まわりやコンロのそばには置かないように。
開封後は密封度の高いカンやキャニスターに移し、冷暗所に置きます。
湿気を取り除くには乾燥剤がよいのですが、炭酸ガスを抑える力はありません。

低温になる冷凍庫は今のところ最適な保存場所です。コーヒー豆は凍らないので心配いりません。
出し入れは頻繁にせず、出したら室温になじむまでしばらく置いてから淹れます。
再冷凍はしないほうがいいでしょう。
隣に香りの強いものを置くと、コーヒーがその香りを吸ってしまうので注意してください。


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